MOVIA ブログ
AIチャットが予約対応でできること・できないこと

結論
予約対応でAIに任せられるのは、予約の「案内」と「一次受け」までです。予約そのものを確定させる工程は含まれません。空席は時々刻々変わり、変更やキャンセルは台帳の操作をともなうため、ここを自動で答えさせると誤案内になります。一方で、予約方法の案内、必要事項の聞き取り、キャンセル規定の説明は登録情報の範囲で答えられます。この線引きを先に決めれば、予約の問い合わせは安全に軽くなります。以下で範囲を具体的に示します。
AIが答えられること
いずれも店舗側で確定していて、時間で変わらない情報です。
- 予約方法の案内 ― 電話、予約ページ、来店受付のうち、実際に使える手段だけを案内する
- 予約が必要な条件 ― 何名以上は予約が必要、コースは前日までなど
- 受付できる時間帯 ― 予約の受付時間、当日受付の締切
- 席の種類 ― 個室・カウンター・テラスの有無(確保の可否は別)
- キャンセル規定の内容 ― 規約に明記されている条件をそのまま案内する
- 必要事項の聞き取り ― 日時、人数、氏名、連絡先、要望を先に受け取る
最後の1つが、実務でいちばん効きます。お客様から先に条件を聞いておけば、担当者が確認に入る時点で必要な情報が揃っています。折り返しのやり取りが1往復減ります。
AIが答えないこと
1. 空席状況
「今日の19時に4名で空いていますか」に自動で答えることはできません。空席は予約と来店で常に変わります。答えるのは店舗側です。回答は「ご希望の日時と人数をうかがい、担当者が確認してご連絡します」で止めます。
2. 予約の確定・変更・キャンセル
MOVIAは、チャットの中で予約を確定させる機能を前提としていません。予約システムとの連携を想定した案内(「その場で予約が取れます」など)は書かないでください。変更・キャンセルも台帳の操作をともなうため、担当者が引き取ります。
3. 個別の要望
記念日の演出、アレルギー対応、大人数の貸切、持ち込みの可否——条件によって答えが変わるものは、断定せずに担当者へ渡します。特にアレルギーは健康にかかわるため、自動で「対応できます」と答えてはいけない領域です。
4. 料金の例外
割引の適用、団体料金、特別な支払方法などは、公開している条件の範囲を超えるため人が判断します。
一次受けの設計
「答えない」で終わらせず、次の3つを回答に含めると、待ってもらえる一次受けになります。
| 含める要素 | 書き方の例 |
|---|---|
| 何を確認するか | ご希望の日時・人数を店舗で確認します |
| いつ返すか | 営業時間内であれば当日中、閉店後は翌営業日にご連絡します |
| 何を教えてほしいか | お名前とご連絡先をお教えください |
回答例にすると、こうなります。
Q. 明日の19時に4名で予約したいです。
A. ご予約は店舗で空席を確認したうえでお受けしています。ご希望は「明日19時・4名」で承りました。お名前とご連絡先(電話またはメール)をお教えいただければ、担当者が確認して当日中にご連絡します。お急ぎの場合は店舗(電話番号)へ直接お問い合わせください。
確定していないことを明示しつつ、次の行動をはっきり示しています。「予約できます」と言い切らないことが、当日のトラブルを防ぎます。
聞き取る項目を決めておく
一次受けで聞く項目は、多すぎても少なすぎても困ります。飲食店なら次の5つが基本です。
- 希望日時(第2希望まであると確認が1回で済みます)
- 人数(大人・子どもの内訳が必要な業態は分けて聞く)
- お名前
- 連絡先(電話またはメール)
- 要望(席の希望、アレルギー、記念日など)
5番は「あれば」で構いません。ここに書かれた内容が、そのまま担当者の確認事項になります。MOVIAでは、AIが答えられない質問は担当者へメールで引き継ぎ、その回答をAIが学習して次回から答えられるようになります。予約の可否そのものは毎回変わるので学習されませんが、「予約方法」「受付条件」といった案内は回を重ねるごとに厚くなります。
気をつけたいこと
いちばん多い失敗は、期待値のずれです。「AIチャットを入れれば予約が自動で取れる」と考えて導入すると、想定と違います。MOVIAが担うのは案内と一次受けで、確定は人が行います。導入前にこの範囲を社内で共有しておいてください。
もう一つは、メニュー案内との混同です。予約の話題とメニューの話題は求められる正確さが違うため、切り分けて設計するほうが安全です。考え方は「飲食店の「予約・キャンセル」と「メニュー案内」の切り分け方」で整理しています。質問全体の仕分けは「飲食店に来る質問トップ10と、自動回答の作り方」、引き継ぎ条件の作り方は「AIチャットが答えない場面をどう設計するか」をあわせてご覧ください。
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